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説明 |
-----Original Message----- 実は、小型焼却炉のような形状で、その中に高温電気発 熱体(約2000℃)をいれ、無酸素状態で物質を分解(沸点 がそれ以下のものは気化)させる試験機を検討しておる 次第です。 そのような装置の中に、仮にポリバケツを重量として2キロ 分(細かく砕いたもの)いれた場合、発熱体に接触したとこ ろは瞬時に気化すると想像しております。 ----- unquote -----
そういうことでしたか。反応容器内は無酸素状態ということ ですが、窒素とかは存在するのかとか、2000℃という電気 発熱体がどんな物質なんだろうとか、疑問はいくつかある のですが、石油化学工業のクラッキングによるエチレンプラ ントのようなもんかなぁと思ったのですけどね。エチレンプラ ントって800~900℃くらいでナフサを熱分解してプロピレン やエチレンを作るんです。ポリエチレンを細かく砕いて炉の 中に投入するみたいだし、炉の中の温度がどうなってるんだ ろうかとか、伝熱の問題もあるだろうしとかも思うのです。ま た、電気発熱体との反応もありそうだし…やってみなきゃわ からないというのが現実なのでしょう。
電気化学計測法の一つとして超微小電極を作るときに、1ミ クロンの石英毛細管内にブタンガスを流通させ、先端部を バーナーで800℃程度に加熱することで熱分解させて、 毛細管内に炭素を析出させるというものをやったことがある ので、たぶん、ポリエチレンも熱分解してくれるんじゃない かと思います。無酸素状態で純粋なポリエチレンを分解し た場合、以下のような分解反応が考えられます。
H-(CH2-CH2)n-H → 2n C + (2n+1) H2
Cはグラファイト、グラッシーカーボン、フラーレン等の物質だ と思われます。これらは気化しないでしょう。ポリエチレン1g ですと量は24/28gです。
H2は気体になります。ポリエチレン1gからですとH2の量は、 理論上、4/28gと考えられます。このH2が二次燃焼室に流 れていくかと思います。後は,水素分子の分子量などを使っ て、どれぐらいの水素が発生するのか考えてみてください。 気相の温度と圧力と発生するH2分子のモル数とから、理想 気体の状態方程式(PV=nRT)を使って計算できると思いま す。
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