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うこぎに含まれている主な有用成分としてポリフェノールがある。ポリフェノールはほとんどの植物に含有され、その数は3000 種以上に及ぶ。光合成によってできた植物の色素で苦味の成分であり、植物細胞の生成、活性化などを助ける働きをもっている。そのポリフェノールは人間に対し動脈硬化・老人性痴呆症・脳梗塞・リウマチ性疾患・心筋梗塞・痛風・糖尿病・ガンなどの病気の原因となる活性酸素の働きを抑える抗酸化作用がある。これはポリフェノールのベンゼン環上にあるフェノール性水酸基が酸化還元電位が低く、容易に自身が酸化されることにある。その中でもうこぎ葉中には主にルチン1)、クロロゲン酸2)というポリフェノールが含まれていることがわかっている。
本研究ではうこぎ葉の抽出方法や抽出時間を変化させ、ルチン,クロロゲン酸含有量の変化を追った。これにより、うこぎ飲料製造時に葉からの抽出工程の成分抽出最適値を検討する。
アスコルビン酸(ビタミンC)3)は、フォーリン-チオカルト法の影響を受けるが、アスコルビン酸オキシダーゼ(ASOD)4)によって、軽減できる。しかし、影響が0にすることはできず、吸光度への影響は、アスコルビン酸の濃度に比例することがわかった。すわち、ASODを添加したときと添加しないときの差より、アスコルビン酸の濃度を算出できる。
フェノール試薬の濃度が低いほうが,吸光度が大きくなると示唆される.
【研究データ】
xNのフェノール試薬(500uL)+0.075 mg/mLクロロゲン酸水溶液(500μL)+10%炭酸ナトリウム水溶液(500uL)5)
フォーリンチオカルト法の紫外可視吸収スペクトル(参考)6)
【後輩】
スキャナを用いる多検体同時比色分析法の研究 ―総ポリフェノール量の定量―7)
うこぎ&ポリフェノール(仮)8)
植物ストレス&ポリフェノール(仮)9)。
【関連】
液中投入型吸光度センサ素子及びそれを用いた吸光光度計10)