アルミニウムの酸化皮膜は,ホウ酸など水系電解液でアノード酸化した場合のブレークダウン電位は100V以上である2).一方,LiBF4などを含む有機電解液中でアノード酸化するとフッ化皮膜が生成することが分かっており,そのフッ化皮膜のブレークダウン電位は50V以下で水系に比べてかなり低い3).アルミニウムに10Vのアノード酸化皮膜を生成させたのち,有機電解液中でアノード酸化をするとブレークダウン電位が約20V上昇すると報告されている4).しかし,皮膜の構造やブレークダウン電位上昇の原因はいまだ不明である.本研究では,アルミニウムの表面酸化皮膜が有機電解液中でアノード酸化することによって,生成する皮膜の結合エネルギーをXPS(X線光電子分光法)により分析した. やぎぬまは、2010年に、それまでの研究をリチウムイオン電池合材スラリーの最適化というテーマで修士論文としてまとめ、山形大学を卒業したリチウムイオン二次電池用バインダーおよび合材スラリーの評価法に関する研究1)。 ○遠藤 淳一…らは、2008年に近畿大学本部キャンパス(東大阪市小若江3-4-1)で開催された表面技術協会第118回講演大会においてアルミニウムの表面酸化皮膜が有機電解液中でのブレークダウン電位に及ぼす影響について報告しているアルミニウムの表面酸化皮膜が有機電解液中でのブレークダウン電位に及ぼす影響2)。 (社)日本アルミニウム協会中長期委員会・研究助成有機電解液中におけるアルミニウム集電体/炭素合剤の接触抵抗の評価3) アルミニウムの表面酸化皮膜が有機電解液中でのアノード酸化に及ぼす効果4)アルミニウムの表面酸化皮膜が有機電解液中でのブレークダウン電位に及ぼす影響(1) リチウムイオン二次電池用バインダーおよび合材スラリーの評価法に関する研究柳沼 雅章, 山形大学 物質化学工学科, 修士論文 (2010).>(2) アルミニウムの表面酸化皮膜が有機電解液中でのブレークダウン電位に及ぼす影響○遠藤 淳一*2,柳沼 雅章*1,平山 従仕*2,立花 和宏*1,仁科 辰夫*1,表面技術協会第118回講演大会講演要旨集 (2008).>(3) 有機電解液中におけるアルミニウム集電体/炭素合剤の接触抵抗の評価, プロジェクト.>(4) アルミニウムの表面酸化皮膜が有機電解液中でのアノード酸化に及ぼす効果金子郁枝、柳沼雅章、遠藤淳一、立花和宏、遠藤孝志、仁科辰夫、村山勉, 表面技術 Vol.61, No.4, 2010: pp.330-333, (2010).>