スピントラップESR法を用いた活性酸素消去能評価法の応用と過酸化ラジカルの評価法の確立
http://mri.yz.yamagata-u.ac.jp/
活性酸素による酸化ストレスと疾病の関係が明らかになるにつれ,抗酸化食品に注目が集まっている.これまで,種々の抗酸化能評価法が提案されているが,活性酸素種それぞれに対する抗酸化能評価法は確立されていない.本研究では,スピントラップ電子スピン共鳴(ESR)法を用いて,スーパーオキシド1)および過酸化ラジカルに対する消去能評価法を確立することを目的とする.評価法の原理を図1に示す.これは競争反応を導入したスピントラップESR法であり,単独発生系からの活性酸素種に対するスピントラップ剤(DMPO2))および抗酸化物質(試料)の反応を競争的に引き起こし,得られるDMPO-活性酸素アダクト3)4)5)のESR信号強度の比較から消去能を評価する方法である.
【後輩】中~資は、2013年に、それまでの研究を過酸化ラジカル発生系の検討と抗酸化能評価法への応用というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業した6)。
(
1) 
スーパーオキシドアニオン, 
Super Oxide Anion, 
O2-,
=
31.9988 g/mol, (
化学種).
(
2) 
5,5- >
5,5-ジメチル-1-ピロリンN-オキシド5,5-ジメチル-1-ピロリンN-オキシド, 
5,5-Dimethyl-1-pyrroline N-oxide , (
材料).
(
3) 
DMPO-OOH アダクト, 
DMPO-OOH adduct, 
C6H12NO3,
=
146.16618 g/mol, (
化学種).
(
4)   
C6H11NO + 
O2- + 
H+ ←   
C6H12NO3, ?, (
反応-
467).
(
5) 
DMPO-O2(-)アダクト, 
グラフ.
(
6) 
過酸化ラジカル発生系の検討と抗酸化能評価法への応用中嶋 耕資,
山形大学 物質化学工学科,
卒業論文 (
1).