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分析装置:日立 Z-8200型偏光ゼーマン原子吸光光度計 フレーム法 前処理:試料を秤量し、混酸(HCl:HNO3:H2O=1:1:2)10mLを入れ、加熱し、溶解した後、50mLのメスフラスコに入れてメスアップした。 確かに1-FcはLi含有比が若干高いようですね。分析担当者と議論しましたが、有為差と考えるべきもののようです。各分析の際のサンプル秤量値が2or3ページ目の表にまとめてありますが、各試料ナンバーごとに二回秤量しており、各秤量毎に可溶化したサンプルで3回分析しています。分析値のばらつきは十分低く実験誤差としては十分小さいので、実験そのものは信頼できます。メーカーによる原料粉のLiおよびMnの分析値との偏差は0.5%以下です。 本日三井金属に連絡し、いろいろ聞いてみた情報を以下にまとめます。 Q-1)Li2MnO4の水分含量はどの程度か? A-1)通常のデータシートにつけているは、110℃/数時間加熱での重量減少値からもとめており、0.05%である。これは物理吸着水と考えている。(この測定値を以後のデータシートにずっとつけている)実際には、大気放置するとさらに吸湿し、0.2%付近で飽和する。(→吸着水分の分析値にたいする影響は少ないと判断しました。) Q-1)110℃の熱処理で脱離しない結晶水は存在するのか? A-1)ある。それは、Li2SO4・H2Oに基ずく。この物質は、電解MnO2の合成のステップで混入するものであり、電解MnO2の段階で1.2%含有している。Li2MnO4になっても1-1.2%含有する。この水は130℃で脱離する。Li2SO4・H2Oが電池性能に悪影響しないことは、20-30サイクルまでの充放電試験で確認した。なおLi2SO4・H2Oは、粉体を水洗すれば除去できる。また、Li2SO4の存在は、XRDでθ20-30付近をゆっくりスキャンすれば確認できる。(→以上のことからLi2SO4・H2Oが独立粒子として存在する可能性が高いので、そのサイズによっては、ある特定の分画に濃縮して混入する可能性もあると考えました。) Q-3)分析方法はなにか? A-1)LiはICPで、MnはJIS規格の滴定法による。 以上のことから、以下のことをやります。 1)XRDによるLi2SO4の確認 2)三井金属による同一サンプルのLi,Mn定量分析(やってもらう話をつけました。) 余談ながらLi2SO4が混入しているというのは初耳でした。こんなことは付き合いがながくなってよほど懇意にならないとオープンにしません。こういう経験は、いろいろな材料メーカーとの付き合いのなかでいやというほどさせらました。 keyword ⇒ではじまり;で終わるまでの句を直接引用します。⇒#156@化学種;などのように指定します。