主にアルミニウム、ニオブ2Nb+5H2O<->Nb2O5+10H(+)、タンタル2Ta+5H2O<->Ta2O5+10H(+)などの金属を電解液中でアノードに分極して酸化するウェットプロセス(表面処理)です。
アルミニウム(Al)をアノード酸化するアルマイト加工などは有名金属バット1)。電解コンデンサの誘電体の生成にも使います2)。
アルミニウムをアノード酸化するときの電解液には、ホウ酸、リン酸(H3PO4(aq))、アジピン酸アンモニウム(NH4OOC(CH2)4COONH4)などの緩衝性のある水溶液を使うとバリアー型の酸化皮膜が生成します。このときのイオン電流は電場強度に対して指数的に増加するため高電場機構と呼ばれています。
2Al + 3H2O → Al2O3 + 6H+ +6e-  2Al + 3H2O →   Al2O3 + 6H+ + 6e-
アルミニウムは酸に溶解するので硫酸(H2SO4)やシュウ酸を使うとポーラス型の酸化皮膜となります。
Al2O3 + 6H+ → 2Al3+ + 3H2O  Al2O3 + 6H+ ←   2Al3+ + 3H2O
皮膜中に取り込まれた電解質アニオンは、移動の方向がアニオンの種類によって異なります。
ホウ酸イオンは皮膜をほとんど移動しないが、リン酸イオンは皮膜内側に、クロム酸イオン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イオンなどは、皮膜外側へ移動します。
アノード酸化可能な最大電圧をブレークダウン電圧 VB 〔V〕といいます。
3)4)
【関連講義】
無機化学実験,工業化学への応用(電池,アノード酸化,エッチング,ディスプレイ)工業化学への応用(電池,アノード酸化,エッチング,ディスプレイ)(2009)5)
【関連書籍】
6)
電解法による酸化皮膜(目次)7)
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