卒業研究(C7)⇒#7655@シラバス;
液晶場をプローブとした固体材料の表面電子移動機構の解明と有機半導体開発への応用(仮)
液晶材料は電場による配向制御が容易な誘電体として、フラットパネルディスプレイに広く使われている。
しかしわずかな不純物によって配向が乱れ、電圧保持率低下による色むらなどの品質低下が起きることが問題であった(1章、2章実験方法)。
そこで、配向の乱れがどのような化学種によって起こるのかを系統的に調査することで電圧保持率低下の原因となるリーク電流のキャリアががイオン性の不純物ではなく、有機化合物による本来絶縁体である液晶材料へのキャリア注入によるものであることを見出した(3章)。
このような絶縁破壊現象は固体電解コンデンサにおけるバルブメタル酸化皮膜と導電性高分子の耐電圧向上にも密接な関係があり、ブレークダウン現象として知られている。その結果、キャリア注入がモルフォロジーによる局所的な電場集中が関係していることがわかった(4章)。
そこで、有機化合物中におけるバルブメタル酸化皮膜のブレークダウン現象について検討した。
その上で、金属酸化物ばか かねこ, 山形大学 博士論文(大場研(仁科・立花)), (2011). |