化学種の分類です。弁金属、バルブ金属、ともいいます。バルブとは弁のことです。アノード酸化(陽極酸化)により金属表面がその金属の酸化物の皮膜で一様におおわれて、優れた耐食性を示し、その酸化皮膜が電流を一方方向にのみ流して逆方向には非常に流しにくいものです。ただこのバルブメタルに見られる酸化皮膜の整流作用は電解液に依存しいわゆるダイオードとは性質を異にするものであるので注意が必要です1)。それ以上アノード酸化できない電圧をブレークダウン電圧2)といいます。
アノード酸化により、酸化皮膜でおおわれる金属としては、アルミニウム3)、タンタル4)、ニオブ5)、チタン6)、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモンなどがいわゆるバルブ金属(弁金属)として知られているが、これらのうちで電解コンデンサ用としては、アルミニウムとタンタルとが現在実用に供されています。
またアルミニウムはリチウムイオン二次電池の正極集電体として使われています。
アルカリ溶液中では、可溶性のタングステン酸イオンやモリブデン酸イオンなどのオキソアニオンを生成する金属は、アノード酸化できません。
また、チタンは酸化物が電子伝導性を有するのでファラデーの法則に従わない。
( 1)  > 電解法による酸化皮膜(目次)馬場宣良, 電解法による酸化皮膜, 槇書店, ( 1996). ( 2)  ブレークダウン電圧( breakdown voltage) [ ボルト]. ( 3)  アルミニウム,  Aluminum,  Al, = 26.9815 g/mol, ( 化学種). ( 4)  タンタル,  Tantalum,  Ta, = 180.948 g/mol, ( 化学種). ( 5)  ニオブ,  Niobium,  Nb, = 92.9064 g/mol, ( 化学種). ( 6)  チタン,  ,  Ti, = 0 g/mol, ( 化学種).
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