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説明 |
アドヒーシブ。サイズ、ペースト、グルー、バインダ、などの用語もあります。材料の接合手段として、接着するための液体材料。のりとかボンドのように固体(被着材)と固体(被着材)の間に塗って、固めてくっつけてしまう薬剤です。塗るためには液体(流体)でよく濡れて、塗った後は固まって環境に安定な固体になる必要があります。エマルション型、溶液型、重合型のほか、感圧型やホットメルト型があります1)。強度評価にはひっぱり試験などを行います2)。
ふるくはでんぷん、にかわ(コラーゲン)、カゼイン、漆(うるし)、アラビヤゴム、アスファルトなどが使われました。
自動車の内装や外装、航空機の組立などに使われます。高分子化合物を溶剤に溶かしたタイプは溶剤が蒸発することで粘着力が出てきます。高分子化合物を分散させた乳濁液(エマルジョンタイプ)の接着剤もあります。もとの高分子化合物に柔軟性があるのでやわらかい材料の接着に適します。シアノアクリレート系の瞬間接着剤は空気中の水分と反応してすぐに固化します。
病院の外科手術で皮膚の接着にも使われます(通気性がないのでかぶれにご注意)。ただし多孔性材料には適しません。エポキシ型とよばれる2液型のタイプは混合すると硬化がはじまります。このタイプは薬液全体が硬化するので隙間がある材料どうしも接着できますが、コチコチになるのでやわらかい材料の接着には適しません。印刷インクや電池のバインダも一種の接着剤といえます。カラーボックスのアセンブルもネジより接着剤が多用されるようになりました。
高分子化合物の熱可塑性を利用したホットメルト接着剤は製本のほか家庭用の取り付け具などにも使われています3)4)。
◆2005◆無機工業化学II5)
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( 1)  ここまできた接着技術 大きく変わる短時間硬化機能(目次)柳原榮一, ここまできた接着技術 大きく変わる短時間硬化機能, 工業調査会, ( 2003). ( 2)  JIS.K―化学・化学分析(プラスチック), JIS.K―化学・化学分析仁科 辰夫, 電気化学の庵, 講義ノート, ( 2007). ( 3)  高分子工業化学, 高分子系(Aコース),etc, 機能高分子工学科, 山形大学木村 宏, シラバス, ( 2006). ( 4)  高分子化学野村正勝・鈴鹿輝男, 最新工業化学―持続的社会に向けて―, 講談社サイエンティフィク, ( 2004). ( 5)  ◆2005◆無機工業化学II, 立花 和宏, 無機工業化学II, 講義ノート, ( 2006). ( 6)  身近な現象の化学(目次)日本化学会, 身近な現象の化学, 培風館, ( 2001). |
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