EDLC実測値1)
仁科先生がバックグランド電流を入れてくださったので、便宜的にガウシャンで近似していたRに表面欠陥モデルを導入しました。バックグランド電流がアクティブな表面欠陥密度、すなわち表面電荷密度に比例するとして、界面導電率(界面抵抗の逆数)が表面電荷密度に比例するとしたものです(導電率、すなわち電流の電位微分が電流に比例するということは電流が指数関数になるということに注意!これは表面欠陥濃度に指数分布、すなわちマクスウェルボルツマン分布を仮定することを意味します、それはバックグラウンド電流にバトラーフォルマー関数を仮定するのとまったく矛盾しません、ああスッキリ♪)。ちなみに熱励起に伴う表面電荷密度の分(交換電流密度相当)は少々乱暴ですがオフセットとして加えてあります。うっかりはまると原稿締切に間に合わなくなりそうなので、より詳細な解析、複数化学種の対応、精密なフィッティングなどはぜひ学生さんに期待します。こうなると温度を変えて測定したデータもほしくなりますね!
※補足:導電率が表面欠陥に比例するみたいな話だと、ポテンシャルステップをかけて電流が徐々に変化するようなトランジェントを解析してRを求めにかかるのは相当数学の腕に覚えがないと結構大変そうです。
【関連講義】
エネルギー変換化学特論,分極の種類と誘電率2)
EDLCのボルタモグラム解析3)
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