真空中にあるアルカリ金属をカソードとしてそ表面に可視光線を当てると二次電子が飛び出すという効果1)。飛び出した電子を光電子といいます。アインシュタイン2)は光量子という概念によってこの現象を説明しました。そして電子が飛び出すには、固体表面にその仕事関数3)を超えたエネルギー4)を持つ光量子があたると説明しました。照射する光には可視光線だけでなく紫外線やX線も光電効果を起こします。XPSなどの機器分析や光電管などの光センサーに応用されます5)。光でなくて熱によって電子が飛び出すことは熱電子放出といいます6)。
( 1)  原子の構造井上 勝也 著, 現代物理化学序説 改訂版, 培風館, ( 1981). ( 2)  アインシュタイン, 科学者・学者・医者仁科 辰夫, 電気化学の庵, 講義ノート, ( 2008). ( 3)  φ,  仕事関数,  work function,  ジュール, ( 物理量). ( 4)  E,  エネルギー,  energy,  ジュール, ( 物理量). ( 5)  第6講 pn接合と過電圧、センサー, 2007年(平成19)エネ変立花 和宏, エネルギー変換化学特論, 講義ノート, ( 2007). ( 6)  原子中村英二、吉沢康和, 新訂物理図解, 第一学習社, ( 1984).
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