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説明 |
エレクトロード。電気を流す極です。電解セルでは、作用極、参照電極、対極があります1)。電池では、正極、負極があります。たいていの電気化学セルでは電極と電解液で電子移動させますが、真空管などでは電極から真空に電子がとびだします。電子が真空中に飛び出す電極をカソード、それをうけとめる電極をアノードといいます。
電気化学セルではその機能から作用電極、参照電極、対極などに分類します。
電極はたいてい金属です。金属以外の活物質は、固体、液体、気体にそれぞれを金属に接触させねばなりません。電解液に活物質が溶解しているときは比較的容易に接触できますが、活物質が固体や気体のときにはそれぞれ工夫が必要です。
第一種の電極:金属電極と電解質溶液からなる電極
第二種の電極:金属相と溶液相と間に、金属相の金属イオンと溶液相と溶液相の難溶性の塩の相が存在するような電極(銀/銀イオン電極など)
の取り扱いもあります2)。
また、金属電極、酸化還元電極、ガス電極、などと分類するときもあります。
理想分極性電極と非理想分極性電極という分類もあります。溶液と電極の界面には電気二重層ができアニオンが特異吸着しています。
電極材料である金属、炭素、半導体の表面を機能性化学物で化学修飾し、電極下地にない性質や機能を与えた電極を修飾電極といいます3)。
サイズや形状から、微小電極などと分類することもあります。
実験前には前処理を忘れずにね。
トランジスタのエミッタ電極、ベース電極、コレクタ電極、FETのゲート電極、ドレイン電極、ソース電極なども電極と呼びます。
( 1)  電気化学への入門藤嶋昭, 相澤益男, 井上徹著, 電気化学測定法, 技報堂出版, ( 1984). ( 2)  電気化学測定法(目次)藤嶋昭, 相澤益男, 井上徹著, 電気化学測定法, 技報堂出版, ( 1984). ( 3)  電極, 実験方法仁科 辰夫, 卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, ( 2007). |
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