|
説明 |
鉄やアルミニウムなどの錆びてボロボロになること。金属の表面が溶解して侵される化学反応。金属が酸化されると同時に還元反応が起こります。アルカリ性または中性水溶液中での酸素が還元される酸素消費型腐食と、酸性水溶液中での水素イオンが還元される水素発生型腐食があります。錆びないように工夫することを防食といいます。おもに固/液界面での化学腐食をさしますが、固/気界面、固/固界面の現象を含むこともあります。また物理腐食(エロージョン)を含めることもあります1)2)。
電気化学的に進行する場合は、一種の電池と言えます。そのような電池は局部電池と呼ばれます3)。通常、アノード反応ですが、アルミニウムのような両性金属はカソード反応によって腐食する場合もあります。
腐食には、一様に金属が溶解する均食、一部分に孔があく局部腐食(孔食)があります。
また貴金属と接触して起きる電食(ガルバニック腐食)や狭い空間で濃淡電池にが生じておきる接触腐食(隙間腐食)などがあります。応力がかかると生じる応力腐食もあります4)。
腐食に耐える性質を耐食性と言います。
腐食を抑制するものをインヒビターと言います。
海水に接触すると鉄がすぐ錆びるように、塩化物イオンなどのハロゲン濃度が高いと腐食が進行しやすことが知られています。フッ化水素酸は特に腐食性が強くガラスも腐食します。
【物理量】反応速度5)
H.H.ユーリック先生の「腐食反応のその制御-原理と応用」を読んでね。
(邦訳もあるよ)6)7)
( 1)  > 基礎的電気化学プロセス藤嶋昭, 相澤益男, 井上徹著, 電気化学測定法, 技報堂出版, ( 1984). ( 2)  > 表面の化学(目次)岩澤康裕, 小間篤編, 表面の化学, 丸善, ( 1994). ( 3)  特になし > 電池の起 > 予備実験 > 鉄の腐食と不働態化, 予備実験遠藤 昌敏, 無機・分析化学応用実験, 講義ノート, ( 2006). ( 4)  > 金属の塑性と腐食反応 : メカノケミストリーへの道(目次) 大谷南海男著, 金属の塑性と腐食反応 : メカノケミストリーへの道, 産業図書, ( 1972). ( 5)  反応速度 [mol/m 3・s( モル毎立方メートル毎秒)]. ( 6)  > 腐食反応とその制御 : 原理と応用(目次)H.H.ユーリック著/松田誠吾, 松島巖共訳, 腐食反応とその制御 : 原理と応用, 産業図書, ( 196). ( 7)  > 現代の電気化学(目次)山下正通、小沢昭弥, 現代の電気化学, 新星社, ( 1990). |
|