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説明 |
水酸化ナトリウム1)の水溶液は赤色リトマス紙を青色にしたりします。このような性質を塩基性またはアルカリ性といい、塩基性を示す物質を塩基といいます2)。定義によってアレニウス塩基、ブレンステッド塩基、ルイス塩基、などがあります。塩基は酸、酸性酸化物、非金属の単体と反応して塩を生成します。
逆に酸性を示す物質を酸といいます。高濃度の水溶液中でも電離度が1に近い塩基を強塩基、電離度が小さい塩基を弱塩基といいます。イオン導電体です。
アルカリ性食品が健康によいというのは大正時代からの俗信です。人間の血液はpH7.40の弱アルカリ性です。血液のpHが7.30まで酸性側に傾けば生死の境をさまようことになります。しかし、血液の何重もの生体内の緩衝機構によってpH7.40きっかりに維持されていることがわかっています。酸と塩基がうちけされる反応を中和といいます。生体内ではDNAやRNAでは塩基配列が生命の遺伝情報をつかさどります。
無機化学I3)
無機薬品・材料化学4)
ドナー数5)が大きいほど塩基性の強い溶媒ということになります。
【関連書籍】
化学平衡の応用6)
酸と塩基の平衡7)
( 1)  水酸化ナトリウム,  sodium hydroxide,  NaOH, FW = 39.99714 g/mol, ( 化学種). ( 2)  > 物質の変化佐野博敏、花房昭静, 総合図説化学, 第一学習社, ( 1995). ( 3)  無機化学I, 化学系(Aコース),etc, (旧)工学部学科, 山形大学, シラバス-山形大学, ( 2007). ( 4)  > 無機薬品・材料化学野村正勝・鈴鹿輝男, 最新工業化学―持続的社会に向けて―, 講談社サイエンティフィク, ( 2004). ( 5)  ドナー数( doner number) DN [ キロジュール毎モル]. ( 6)  > 化学平衡の応用P. W. Atkins [著]/千原秀昭, 稲葉章訳, 物理化学要論, 東京化学同人, ( 1998). ( 7)  平衡に関 > 酸と塩基の平衡井上 勝也 著, 現代物理化学序説 改訂版, 培風館, ( 1981). |
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