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EDLC集電体としてのアルミニウムの不働態皮膜とその表面接触抵抗
アルマイトでは耐食性や耐摩耗性の向上が求められる。
誘電体皮膜では高絶縁性が求められる。
では集電体には?1)
有機電解液中での不働態化
不働態皮膜から炭素への電子電導
信州大学 杉本様、山形大学 立花です。
お世話になっております。
ご依頼のありました、講演題目を送付させていただきます。
よろしくお願い申し上げます。
講演題目
「EDLC集電体としてのアルミニウムの不働態皮膜とその表面接触抵抗」
氏名
「立花和宏(タチバナカズヒロ)」
所属
「山形大学工学部物質化学工学科」
電気二重層キャパシタ(EDLC)2)
1. はじめに
より多くのエネルギーをためるため、EDLCやリチウムイオン二次電池などで、水溶液より電位窓が広く動作温度範囲も広い非水系の電解液が使われる。当然のことながら、それらには電気を取り出すための集電体があってアルミニウムが使われている。しかし後述する集電体に要求される特性の発現機構は学術的に明らかにされているとは言えない。本稿では、筆者が明らかにしてきた非水系の電解液中で生じるアルミニウムの不働態皮膜と、その不働態皮膜と炭素の間に生じる接触抵抗について概説する。
2. 有機電解液中におけるアルミニウムの不働態化
第1にEDLC集電体に要求される特性は自身の腐食を抑制する耐食性と電解液を酸化分解から保護する過電圧の大きさである。
図1に1M LiBF4 /PC+DME中のアルミニウムのサイクリックボルタモグラムを示す。0V付近から電流が急激に増加し、その後、約100μA/cm2の平坦電流が観察される。電位掃引反転すると電流は急激に減少し、2サイクル目以降は電流がほとんど流れなくなる。このようなボルタモグラムは高電場機構によってアルミニウムがアノード酸化されるときに観察され、有機電解液中ではBF4-やPF6-などのフッ素を含むアニオンが存在するときのみ観察される。XPSなどのキャラクタリゼーションによって有機電解液中でのアノード酸化は、水溶液中のアノード酸化と異なり、フッ化皮膜が生成してアルミニウムが不働態化することがわかった。このアルミニウムの不働態化皮膜は緻密なバリア皮膜であり、アルミニウム地金が腐食されるのを保護すると同時に、その絶縁性で電解液を酸化分解から保護する。結果としてアルミニウムの不働態皮膜はEDLC集電体に要求される第1の特性を満足する。
リチウムイオン二次電池で使われる有機電解液についてバルブメタルとして知られるタンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどの金属との組み合わせによる不働態化を調べたところ、アルミニウムとBF4-やPF6-などのフッ素を含むアニオンが電解液に存在すると絶縁性に優れた不働態皮膜が得られることがわかった。
3.アルミニウムの不働態皮膜と炭素の間の接触抵抗
ところが、この絶縁性の不働態皮膜に炭素を塗布すると、あたかも不働態皮膜を通して電流が流れるように見える。第2にEDLC集電体に要求される特性は電気抵抗が小さく活材の炭素とスムーズに電子電流が行き来できることである。
アルミニウムの不働態皮膜に炭素、金属粉、酸化物粉などを塗布してその挙動を検討したところ、塗布した物質の種類によって皮膜の絶縁性が失われるときとそうでないときがあることがわかった。またアルミニウムの表面処理によっても集電体/活材の接触抵抗が変化することがわかった。
図2に1M LiBF4/PC+DME中において炭素を塗布したアルミニウムのボルタモグラムを示す。炭素を塗布したアルミニウムはEDLCとして動作するため、通常はアノード掃引時およびカソードアノード掃引時に電気二重層容量への平坦な充放電電流が観察され箱型のボルタモグラムとなる。図2に示したボルタモグラムの電極は、アルミニウムに予めアジピン酸アンモニウム水溶液中でアノード酸化処理をして酸化皮膜をつけたため、集電体/活材の接触抵抗が大きく箱型から歪んだボルタモグラムとなった。ボルタモグラムの歪みから集電体/活材の接触抵抗を求めることもできる。
図3に集電体としてアルミニウム、ニオブ、タンタルを用い、種々の電位でアノード酸化したのち炭素を塗布してそのボルタモグラムを測定し、アノード酸化電位と集電体/活材の接触抵抗の関係を示したプロットと最小自乗法による近似線である。接触抵抗はボルタモグラムの歪みから算出した。アノード酸化電位(皮膜厚みに比例)とともに接触抵抗が大きくなることがわかるが、その勾配は金属の種類によって大きく異なった。
4. まとめ
集電体の不働態皮膜の厚みや性質は不働態皮膜と炭素の接触抵抗と深くかかわりEDLCの性能に大きく影響する。
図1 1M LiBF4 /PC+DME中のアルミニウムのサイクリックボルタモグラム(電位掃引速度=0.1V・s-1)
図2 1M LiBF4/PC+DME中における炭素を塗布したアルミニウムのボルタモグラム(アノード酸化電位5V vs. Ag/AgCl …7nm相当酸化皮膜、電位掃引速度=0.1V・s-1)
図3 炭素を塗布したアルミニウム、ニオブ、タンタルのアノード酸化電位と炭素/バルブメタルの接触抵抗
ゆきひろの発表3)
20050908-電気化学会\キャパシタ技術掲載用講演資料として.ppt4)
炭素接触によるリチウム二次電池集電体アルミニウム陽極酸化皮膜修復の抑制立花和宏, 1998年電気化学秋季大会, ( 1998). 電気二重層キャパシタ(EDLC), キャパシタ(コンデンサ)仁科 辰夫, 卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, ( 2007). リチウム二次電池駆動用電解液中における正極集電体の皮膜絶縁性○佐藤幸裕,立花和宏,遠藤孝志,仁科辰夫,尾形健明, 2001年電気化学秋季大会, ( 2001).
( 1)  炭素接触によるリチウム二次電池集電体アルミニウム陽極酸化皮膜修復の抑制立花和宏, 1998年電気化学秋季大会, ( 1998). ( 2)  電気二重層キャパシタ(EDLC), キャパシタ(コンデンサ)仁科 辰夫, 卒業研究(C1-電気化学, 講義ノート, ( 2007). ( 3)  リチウム二次電池駆動用電解液中における正極集電体の皮膜絶縁性○佐藤幸裕,立花和宏,遠藤孝志,仁科辰夫,尾形健明, 2001年電気化学秋季大会, ( 2001). ( 4)  ?,  ファイル. | |
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