【卒論】過酸化ラジカル発生系の検討と抗酸化能評価法への応用⇒#519@卒論;
過酸化ラジカル発生系の検討と抗酸化能評価法への応用
中嶋 耕資, 山形大学 物質化学工学科, 卒業論文 (2013).
過酸化ラジカル発生系の検討と抗酸化能評価法への応用
日~介らは,AIBN由来のラジカル(2-シアノ-2-プロピルラジカル=R2-シアノ-2-プロピルラジカル1))が酸素反応する速度が速く,ROO・が生成する.酸素が存在する場合,DMPOは,DMPO-OOR・が発生し,酸素が存在しない場合,DMPO-R・が発生している可能性が高いこと示している.ESRによる過酸化ラジカル消去能評価法の研究2)。
【材料】
・ヘプタキス(2‐O,6‐O‐ジメチル)‐β‐シクロデキストリン ヘプタキス(2‐O,6‐O‐ジメチル)‐β‐シクロデキストリン 3)
・2,2'-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2,2'-アゾビスイソブチロニトリル4)
・5,5-ジメチル-1-ピロリンN-オキシド(DMPO)5,5-ジメチル-1-ピロリンN-オキシド5)
【反応式】
(NC(CH3)2CN)2<->2CN(CH3)2C+N26)
CN(CH3)2C・+O2<->CN(CH3)2COO・CN(CH3)2C・+O2<->CN(CH3)2COO・7)
表 0.1 Mシクロデキストリン in PBS溶液1 mLに対し、0.2 M AIBN in DMSOの溶解度
AIBN in DMSO 滴下量[μL] AIBN終濃度[M] 参考価格[円/g]
Heptakis-β-cyclodextrin 100 0.018 13,000
Methyl-β-Cyclodextrin* 100 0.018 244
Hydroxypropyl-β-cyclodextrin 50 0.0095 392
2-Hydroxyethyl-β-cyclodextrin 40 0.0077 700
*Methyl-β-Cyclodextrin (2,6-di-O-methyl and partially 2,3,6-Tri-O-methyl mixture)
→関連:生成熱極小値近傍のDM-β-CD+AIBNの分子間距離8)DM-B-CDとAIBN分子間距離dと生成熱の関係9)
【関連研究ノート】
AIBN + DMPO + DM-β-CD +H2O @ 90℃ のESR測定結果10)
ウコギ葉の過酸化ラジカル消去能測定 H17年ウコギ葉の過酸化ラジカル消去能測定 H17年11)
AIBN由来の発生したDMPOアダクトのまとめ12)
ラジカル競争反応の解析(トラップ剤と消去物質の反応時数が異なるとき)ラジカル競争反応の解析(トラップ剤と消去物質の反応次数が異なるとき)13)
【先輩データ】
・AIBN + DMSO + O2 + DMPO + 50℃加温14)
・(AIBN + DMSO + O2 + DMPO + 50℃加温)後 20℃冷却・アルゴン(AIBN + DMSO + O2 + DMPO + 50℃加温)後 20℃冷却・アルゴン15)
・AIBN + DMSO + アルゴン + DMPO + 50℃加温16)
【表】
量子計算によるAIBN由来生成ラジカルのDMPOアダクトの超微細結合定数17)
【先輩】
岩~尚は、2008年に、それまでの研究を4種の活性酸素消去能評価法の開発と抗酸化総合評価への応用というテーマで修士論文としてまとめ、山形大学を卒業した4種の活性酸素消去能評価法の開発と抗酸化総合評価への応用18)。
若~徹は、2012年に、それまでの研究をAIBN 由来過酸化ラジカルに対する抗酸化剤の消去能評価法の研究というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業したAIBN 由来過酸化ラジカルに対する抗酸化剤の消去能評価法の研究19)。
さいなは、2011年に、それまでの研究をアゾ化合物を用いる過酸化ラジカル消去能評価法の研究というテーマで修士論文としてまとめ、山形大学を卒業したアゾ化合物を用いる過酸化ラジカル消去能評価法の研究20)。
市~也は、2011年に、それまでの研究をROO・およびRO・ラジカル消去能評価法の研究というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業したROO・およびRO・ラジカル消去能評価法の研究21)。
齋~は、2009年に、それまでの研究をESR法による過酸化ラジカル消去能評価法の検討というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業したESR法による過酸化ラジカル消去能評価法の検討22)。
Reinaは、2006年に、それまでの研究を植物系食材におけるヒドロキシルラジカルと過酸化ラジカルの消去能計測というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業した植物系食材におけるヒドロキシルラジカルと過酸化ラジカルの消去能計測23)。
船~尚は、2010年に、それまでの研究をスピントラップ法による過酸化ラジカル消去能評価法の研究(仮)というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業したスピントラップ法による過酸化ラジカル消去能評価法の研究(仮)24)。
い~もは、2006年に、それまでの研究をESRスピントラップ法による 植物の葉の過酸化ラジカル 消去能評価というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業したESRスピントラップ法による植物の葉の過酸化ラジカル消去能評価25)。
お~ふは、2006年に、それまでの研究をESR法による種々の食品の抗酸化力の評価というテーマで卒業論文としてまとめ、山形大学を卒業したESR法による種々の食品の抗酸化力の評価26)。